リフォームの方が建て替えよりも安く済ませることが出来ると一般的には言われていますが、実際に工事の見積を出してもらうと、そうとも言い切れない結果になる場合があります。建て替えは住宅全体を対象にして工事を行うのに対して、リフォームは一部のみを対象にします。この点だけを見れば、費用に差が出るのは当然のことで何も間違えてはいません。しかし、リフォームの場合はどこをどうするのかという具体的な話になると、いろんな理想やこだわりが出てきて費用がかさんでしまう傾向があります。
その結果として、リフォームと建て替えとの間に大きな費用の差が出なくなります。具体的な見積もりを見て、必要になる資金に差がないと気付くと建て替えも視野に入れて再検討するべきではないかと考え始める人もいます。確かに大きな差が出ることが前提での選択なら、その前提条件がなくなったわけですから再検討は当然の帰結かもしれません。ただ、比較するべきことは工事費だけではないことも忘れてはいけません。
住宅の建築には諸費用が必要になります。専門家に依頼するべき役所への申請もあります。これらの手続きに必要になる諸費用にも差があります。建て換えの場合は、新しい住宅を建築することになるので取るべき手続きが多くなり、その分費用も高くなります。
工事にかかる費用がリフォームと差が無くても、建築に関する諸手続きにかかる必要に差が出ることも考慮して計算しておかないと、意外な出費が必要になり困る可能性もあります。